セラミックの歯との上手な付き合い方
更新日時:2022/06/02
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セラミックの歯を入れた後に起きるトラブル
セラミックの歯を入れた後に起きるトラブルは次のようなケースです。
「セラミックの歯が割れてしまった」
「セラミックを入れた歯が虫歯になってしまった」
「セラミックを入れた歯を抜歯しなければならなくなった」
いずれもセラミックの歯を失う一因になります。
セラミックの歯でトラブルが起こることが多い方
大きく3つあります。
- 歯の高さが低すぎる場合
- 歯軋り、食いしばりなど強い力がかかる場合
- お口の中の衛生状態が悪い場合
= 歯磨きがうまくできていない
今回は衛生状態の方のお話をします。
口の中の衛生状態が悪いとなぜ良くないのか?
口の中の衛生状態が悪いと虫歯や歯周病になりやすくなります。
歯を失う原因といえば虫歯のイメージが強いですが、近年では歯周病で歯を失う方が増加しています。
そのためプラークコントロールが肝心です。
プラークコントロールができていない状態で、セラミックの歯や、被せ物(クラウン)、詰め物(イ ンレー)を使用したとして、虫歯になれば除去して再治療が必要ですし、歯周病が悪化した場合、その歯を抜かなければならなくなることがあります。
そもそもセラミック治療が必要になった人はリスクが高い
セラミックでの治療が必要になったということは、虫歯になって歯を削ったということが多いと思います。
(特殊な場合を除きます)
虫歯になったということは、歯磨きがうまくできていないということです。
歯磨きができていないということは、虫歯だけでなく、歯周病にもかかっている可能性が高いと考えられます。
セラミックの治療を始める前にまずは口腔清掃状態のチェックを含めた歯周病の検査をしてもらいましょう。
「自分は歯周病ではない」と思っている人も注意が必要
初期の歯周病は自覚症状がほとんどありません。
歯医者さんに行って初めて自分が歯周病だったと気付く人が多いです。
この結果、今や歯周病患者さんの割合は8割とも9割とも言われています。
これだけ多いと「自分は歯周病じゃない」と思うよりは、「自分も歯周病かもしれない」と考えていただく方が当たりやすいですね。
セラミックで失敗しないための対処法
セラミックの歯を入れて失敗しないためには、まずはお口の中の衛生状態の改善、歯周病の治療をおすすめします。
先ほども言いましたが、セラミック治療が必要になったということは、虫歯になるような衛生状態だということです。
おそらく歯周病(軽度含む)にもかかっているでしょう。
そのような衛生状態のお口の中へ、立派な被せ物や詰め物を入れたいですか?
以下に具体的な対処法をご案内します。
ご自身の歯磨きを見直しましょう
虫歯になったということは、ご自身ではうまく磨けていない部分があったり、磨き方がよくなかったり、何かしら歯磨きの仕方に問題があるということです。
まずは上手に磨けるよう、あなたの歯磨きの問題点を改善していきます。
歯科医院での清掃も同時に行いますが、一番大事なのはご自分での歯磨きです。
歯科医院での歯のクリーニング
歯科医院で磨き残した部分のクリーニングを行います。
歯磨きがうまくできるようになった後も歯科医院でクリーニングを行うメリットがあります。
- 歯ブラシでは取れない歯石を除去できる
- 歯磨きがちゃんとできているのか確認ができる
- 虫歯や歯周病の状態の確認ができる
ご自宅での歯磨きと歯科医院での清掃を合わせて、歯周病をコントロールしていきましょう。
セラミックが入った後もクリーニングをおすすめします
セラミックを入れる前の衛生状態改善だけではなく、治療後も定期的なクリーニングをおすすめします。
入れたセラミックを長持ちさせるため、他の歯の治療が必要にならないようにするためには必要不可欠です。
当院にはエアフローという短時間でクリーニングできる装置があるため、それほどお時間もとらせません。
当院ではプラークコントロールから始めることを推奨しております
当院ではセラミックの被せ物や詰め物に限らず、ブリッジ、部分入れ歯、インプラントなどの治療を行う際には必ずプラークコントロールから始めます。
歯周病の進行状態によっては長く時間がかかるため、「すぐに歯を入れて欲しい」という患者様には同意頂けない場合がございます。
患者様にはお手間をとらせてしまいますが、これは必要不可欠であると考えており、綺麗になったお口の中に綺麗なセラミックを入れて、満足して帰っていただきたいと思っております。
ご理解とご協力をお願いいたします。
治療期間や通う頻度など、ご不明な点がある場合は来院時にお気軽にお尋ねください。